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韓国徴兵、オレの912日 兵役体験をコミカルに綴る赤裸々ノンフィクション

エッセイ・ノンフィクション / 社会・政治

韓国徴兵、オレの912日 兵役体験をコミカルに綴る赤裸々ノンフィクション


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ほとんどの韓国人男性が経験する兵役の実態とは!?

 

ユーモアたっぷりの読みやすさに、過激な内容は一気読み間違いなし! 戦慄走る上官のしごき、地獄のガス室訓練、トイレの使い道は多種多様、射殺事件まで……。細かく描き込まれた挿絵30点収録。

 

<本文より>

「お前ら、生きて帰れると思うなよ」

オレはごくりとつばを飲み込んだ。

小便がちびりそうなほど縮み上がっているオレたちは、じっと俯いたまま誰もが押し黙っている。

「お前らの命は、今日からオレたちが預かった。ぶっ殺してやるから覚悟しとけよ。オイ」

そう言いながら軍人がゆっくりと近づいてきた。そしてオレの斜め前の学生らしい男の襟をいきなりひっつかんだ。そして襟首に鼻をくっつけて、くんくんと臭いをかいだ。

「……お前ら、社会の臭いがするなあ……あ?」

軍人はゆっくりと言った。学生の青い坊主頭がぶるぶると震えていた。

「ここは、社会の臭いは禁止されているんだ。これからお前らの社会の臭いを消す」

 

<目次>

●1章「陸軍議政府訓練所」編

  • 訓練所入所
  • 戦闘訓練開始
  • 実弾射撃訓練その①
  • 実弾射撃訓練その②
  • 地獄の化生訓練
  • 恐怖の高所訓練
  • 頭でトイレ掃除
  • 手榴弾投擲訓練
  • 献血は楽しいな
  • あこがれの週刊誌
  • 息絶え絶えの各個戦闘訓練
  • 涙の終了式

●第2章 「首都防衛司令部」編

  • 配属部隊へ列車の旅
  • 首都防衛司令部
  • 配属されてなお恐怖の行軍訓練
  • PX(売店)の使い方
  • 初めての休暇
  • ゲテモノ食いのサバイバル訓練
  • キムサの仕事
  • 射殺事件!
  • 徐隊~そして社会へ

●韓国軍事コラム

  • 徴兵制度
  • 徴兵の等級
  • 自動小銃
  • M16のマイナーチェンジ
  • 韓国の軍歌いろいろ
  • 陸軍5大訓練
  • チャンパプ(軍隊の食事)
  • 軍隊でよくあるヨルチャリョ(罰)
  • 女軍について
  • 夜間哨戒
  • 訓練所の給食
  • 訓練所入所時の所持品について
  • 韓国の国防目標政策
  • 韓国軍の階級
  • 完全軍装
  • 韓国陸軍の精鋭「カチューシャ」
  • 軍隊の悪口雑言
  • 板門店の謎
  • 「南侵トンネル」の発見
  • 南北朝鮮分断の経緯
  • 朝鮮半島をめぐる各国軍事比較

 

<著者>

チュ・チュンヨン

1966年、ソウルに生まれる。カメラマンで、高円寺「写真BAR白&黒」のオーナー。1995年来日、以降広告・雑誌の撮影を中心に活動中。翻訳・通訳、コーディネーターを兼ねた韓国での撮影の仕事も。中山氏、水野氏とともに企画・取材・撮影した本に『ソウルの食べ方歩き方 路地裏安食堂探検ガイド』(山と溪谷社)など。

 

中山 茂大

1969年、北海道に生まれる。上智大学文学部卒。上智大学探検部所属。卒業後、マンガ編集者を経てフリーの旅行作家に。人力社代表。

 

※本作品は彩流社発行『韓国陸軍、オレの912日 いま隣にある徴兵制』(2004年6月)の文庫版、講談社発行の『韓国徴兵、オレの912日』(2006年5月)を電子書籍化したものです。